■一つ目の恋②
そんな生活が一年程続いたころ…。
突然、田神さんが、転勤する事になってしまった。
とても近距離ではあったけれど、別の事業所の立ち上げに呼ばれたのだ。
私にとって、その時点で、会社に行くことは、田神さんに会いに行くこと…が、目的の半分を占めていた。
転勤を、聞いたとき、私は目の前が真っ暗になり…
もうこんな楽しい時間をすごすことも、一緒に仕事をすることもできないのかと悲しくなった。
転勤の日付けは3週間後。
田神さんが、私に、一緒に仕事できなくなるのは寂しいと言ってくれた。
私は、家庭を壊すつもりなど毛頭なかったが、自分の今の気持ちを、田神さんに伝えたい…
そう考えるようになっていった。
※読んでいただき、ありがとうございました。
■一つ目の恋①
その職場では、初めての事務職だった…
過去には、販売、接客の仕事をしていたため、そんなにパソコンにさわる事もなく、ワード?エクセル?…
使った事もなかった私。
事務所の仕事は、ほぼパソコン💻
スポットの商品管理を任された私にとっては、試行錯誤の毎日が続きました。
そんな時、優しくパソコンを教えてくれたり、仕事の相談に乗ってくれるようになったのが、同じ商品管理の田神さん(仮称)。
田神さんは、中部地方から、転勤で家族で赴任してきていました。
もちろん、妻帯者。彼は私より5歳位年上だったかな…。
当時、仕事のペアを組んでいた私は、事あるごとに二人で作業する時間があり、
色んな事を教えてくれた。
元々、年上好きな私にとって、一緒に仕事できる時間はとても居心地が良かった。
責任者の斎藤さん(仮称)の仕事に対するいい加減さが、大嫌いで、納得いかないと、何度も相談したものだ。
そのたび、私の話しを、きいてくれ、時には、責任者に掛け合ってくれた。
同じ考え方をもち、何にでも正面から向かってくれる、
きちんと納得いくまで相談室に乗ってくれた。
ますます惹かれていったのを覚えている。
その頃、いま、思えば、仕事に対する尊敬から、自分の中で段々気持ちが大きくなっていったんだったなあ…
中部地方の独特な話し方が、新鮮で、親近感持てて好きだった。
※読んでいただき、ありがとうございました。
■職場環境
事務所は、新規立ち上げと言うことで、本社からの教育のための応援メンバーが大勢、入れ替わり立ち代わりやってきていた。
最初の三ヶ月は、仕事を覚えるので精一杯で、あっという間に時も過ぎて行った。
朝、家族を仕事や学校へ送り出し、掃除、洗濯を済ませ、自分も仕事へ。
夕方🌆は、子供のお迎え、習い事、夕飯の支度など、どこにでもいるような主婦の毎日だった…。
仕事だから、特に楽しいと思うことも、うちにいたくないと思うこともなく…
毎日が平凡だったのだ。
そんな日々を続け、歳を重ねていくのだと思っていた。
※読んでいただき、ありがとうございました。
■パートの面接
面接先は、義理の母親に勧められた物流センター、
新規の立ち上がりで、大量採用をするから、行ってみたら?といわれた先だった。
面接官は3人。
後に、昼顔相手となる責任者(斎藤さん)は、翌週の赴任と言うことで不在だった。
九州の片田舎で、新規立ち上がりともなれば、地元の主婦が、こぞって面接に、やってきた。
私もそんな中の一人だった。
義理の母親も同様の仕事内容をしてて、面接の際に其の話をすると、即、採用決定した。
一週間後、勤務初日。
私と同じ新規採用は30人ほど…。
大勢の人のなか、とても緊張した事を覚えている。
私は、工場内作業で採用されたが、先方の都合で
事務職へと転換となった。
それを告げられたとき、ラッキーだと思った。
全体顔合わせで、集合がかかり、センター長と呼ばれる彼(斎藤さん∷仮称)が前に立った。
東京から赴任したという斎藤さん(仮称)は、センター長と呼ばれる事に慣れてて、偉そうにしていた。
都会風を吹かせ、嫌な感じ…。
初の挨拶では、がんばっていこーとかそんな事ではなく…
『自分は、順調に立ち上がれば、すぐに東京へ帰るから。』
こんな田舎には、長居するつもりはない。
そう聞こえた。
『なんだ、コイツ!!
馬鹿じゃないの!?
』
私が彼に感じた第一印象だった。
※読んでいただき、ありがとうございました。
今週のお題「私の『夏うた』」
今週のお題「私の『夏うた』」
昼顔生活の彼が、持ち歌で歌っていた曲🎀
何年経っても、この曲を聞くと、胸がキュンとします。
それは、DA PUMPの『if…』
http://j-lyric.net/artist/a0006a5/l000ab1.html
二人でいったカラオケ🎤の時、
この曲を歌いながら、私の髪を撫でてくれたのでした。
会社の飲み会でも、よく歌っていましたが、
こんなにたくさんいる中で、自分に向けて歌ってくれてると、その頃の私は、とても嬉しく思っていたものでした。
※読んでいただき、ありがとうございます。
■若かった結婚
最初の結婚は、21歳の時だった。
職場の知り合いに紹介されて、付き合いはじめたのが、きっかけだった。
その頃、妹は…
すでに、17歳で結婚し、子供を産んでいた。
今とは違い、結婚して子供を産むことが女の子の一番の幸せだと、その頃は周りに言われていた。
親は、私に、『早く良い人を見つけて結婚しなさい。』
そう、口癖のように言ってたなあ…
そんな折、付き合いはじめた彼は、三歳年上のヤンチャな人で。
でも、優しい目をしてた。
私の仕事は、販売で、土日忙しく、夜も遅くなる毎日。
彼は、職人だったから、朝早くから、体力勝負の仕事をしてた。
若い付き合いはじめたばかりの二人は…
毎日、仕事終わりに待ち合わせし、ご飯を食べ、車でドライブ🚗
人気のない駐車場でよくイチャイチャしたな😁
そんな日々が半年続き、(その間も、毎日会ってた)
それなら、一緒に暮らしたらいいよねと!
簡単に、話を進めてしまった。
バタバタとどちらの親にも挨拶へ行き、結婚式の準備をし…
八ヶ月後には結婚式💒を済ませてしまった。
親も喜んでくれた。
私は、これから始まる結婚生活に、200%の期待をして、毎日、彼と過ごせることに胸がわくわくしてした。
もちろん、その頃は、昼顔生活なんて、考えもしなかったし、平凡な人生をすごすはずだった。
まあ、新婚のそのころに、昼顔生活を思い浮かべる人は、まず、いないだろうけど。
誰より、私が、昼顔なんて、ドラマの中の話だと思っていたのだから。
※読んでいただき、ありがとうございました。