昼顔妻の七転び八起き

昼顔生活🌺5475日間

■昼顔の彼①

私が田神さんに恋をしている頃…

後に、昼顔の相手となる所長の斎藤さんは…。

一言でいうと、傍目には、単身赴任を満喫していた。

出身が関東の方だったので、奥様は九州の片田舎には、ついて来ず、彼は一人で、会社から与えられたレオパレスの2DKのお部屋で生活していた。

赴任前から、夫婦仲は、こじれていたと、周りにもらしていた彼は、願ってもない単身赴任だったのかもしれない。

朝から夕方まで、会社で過ごし、帰宅後はアパートの近くの居酒屋さんで飲む。

休みの日には、録画したテレビを部屋で1日鑑賞し、一人のんびり過ごしていたようだ。

人懐っこい性格の彼は、すぐに行きつけの居酒屋となり、飲み友達も男女問わず、たくさんいた。

都会からきた、ちょっと周りにはいない明るい大人の男の人に、すぐに人が集まってきたようだ。

私の知ってる限り…
赴任後すぐに、職場内で、若い彼女を作った。

しかも一人ではなく、二人いた。

一人は20歳くらいの事務の女の子、隣の事務所で仕事していた子だ。

もう一人は部下である、小手川優子に似た面影のきれいめな20代後半の女の子。


同じ事務所内で仕事していたら、おもしろいように行動が分かった。

責任者という名の元にいたが、彼は、仕事に対しては、いい加減な面が多く、合間に女の子と遊びに行く約束をしていたり…
そんな姿を、よく見かけた。

同じ職場内で彼女が二人いると大変だ!

下手したら、二人がニアミスする事もあるし。

彼は、女の子にビデオの録画をお願いしたり、休みに部屋の掃除をしてもらったり、一緒にお酒を飲んだり…
うまく使い分けていた。

きっと、若い頃から、こうやって女の子が周りにきたんだろうなあ…と容易に想像できた。


その頃の私は、なんていい加減なんだろう、
このひとだけは嫌いだ…

早く東京へ帰ればいいのに…


私は強くそう思っていた。




※読んでいただき、ありがとうございます。