■妻として、母として①
結婚して6年。
27才、子供が三人。
主人は、建設業の自営をしていた。
その頃の私…。
毎朝、主人のお弁当を作り、家族の朝ごはんを作り…
掃除して、洗濯して、三人の子を保育園へ送って、自分自身も仕事へ…。
夕方、仕事終わりに、保育園お迎えに行き、買い物をして自宅に戻り、家事、夕飯、片付け…。
普通の主婦と全く変わらないバタバタとした時間を過ごしていた。
主人とは…。
すでに、好きとか、嫌いとかではない、家族になっていた。
と、いっても、所詮は他人。
考え方の違う部分は、所々あり、どちらかが歩み寄るという一般的家庭ではなく、我が家は、亭主関白のおうち。
全て、主人の言うことが正しいこととなり、ケンカしても、私の意見を聞いてもらえる訳もなく、反論すればするだけ、怒られる…
それは、元々、おとなしい性格の主人だったからか、普段は静かな人だった。
きっと、彼なりに、少しずつ我慢して、それが積み重なった時、お酒の力を借りて、爆発した。
帰宅後、機嫌の悪い日はすぐわかる。
夕飯も、子供と一緒にご飯を食べるが、会話はない。
お酒が進むにつれ、イライラが激しくなり…
スイッチが入ると、そこから一時間、二時間…
自分が気が済むまで、私を前に座らせ、グダグダと説教を始める。
内容は、たわいもないことだった。
部屋が片付けられてない、
帰ってきて風呂がわいてない、
ご飯ができてない…などなど。
手がでるわけではないが、物が飛んでくる。
はじまれば、終わるまで、
聞くしかなかった。
パートしてる、育児してる…は通用しない。
反論すれば、その分かえってくる。
何度か経験するうちに、私は…
反論することは止めた。
母として子供と楽しい時間を過ごせればいい…
いつしか、そう思うようになっていた。
傍目には、仲の良い家族…。
そう映ればいいと思っていた。
多分、きっと主人は
仲良し家族…だと思っていたはずだ。
※読んでいただき、ありがとうございました。